よしまり。@yoshimarilogです。
大学院の授業もいったん夏休みになりました。
今日は、論文テーマ探し絶賛難航中 の私が出逢って、
少しだけ焦る気持ちが和らげてくれた一冊の本、
『スタンダード所得税法』を紹介します。
論文テーマを、『ケースブック』『租税判例百選』『税大ジャーナル』『税大論叢』を眺めながら探していても、テーマの一覧が頭の上を通過するだけ~♪で、なかなか決まらない・・・
そんな日々が続く中、
救世主となった一冊です。(注:決まったわけではございません。)
- 大学院入学前の方
- 論文テーマを探している方
- 所得税の枠組みを学びたい方
このような方は必読!!と思える一冊です。
『スタンダード所得税法』はマストバイな理由
『スタンダード所得税法』は、計算の仕方の教科書ではありません。
なぜその議論が発生するのか、元となる理論・理由がわかるような本です。
- 所得税を法律学から説明した教科書
- 法律学からの説明のうえで、課税実務では・・・という説明もある
- 法律的論点・疑問点が残されているところがわかりやすい
- 金子宏『租税法』の前に読む
- 『ケースブック租税法』(弘文堂)とリンクさせて学習できる
- いったん文献の引用の記載を抜いて、エッセンスのみが書かれている
- 判例も詳細は省き、判例の中で重要なこと、明確にされたことが書かれている
- ですます調の「Lecture」と、少し深堀した「Next Step」で構成されている
- 設例を用いて分析する
上記をみると、一度読んだら習得できそうに思えるかもしれませんが、
何回も読み込まないと習得はできません。
(でも、本当に興味を持ち続けて読み進められます。本当に。)
私がいちど読んだ『スタンダード所得税法』には、付箋が大量に貼られました。
論点となる箇所はもう一度振り返って、テーマとしても検討したいですし、
法律学からの視点で所得税法を解説しているため、所得区分にまたがるような説明では、もう一度両方の所得区分について復習したいなと思いました。
また、「Lecture」「Next Step」や設例と、細かく分かれているので、
一度目を読むときに自分の中で濃淡をつけて読むことができます。
わたしは、設例「Case」と分析「Analysis」は軽めに読みました。
判例はとくに、詳細が省かれていることがとても良いと感じました。
なぜなら、判例から得られる重要な事項は、ときに判例の中では中心ではない論点であることもあり、素人が判例を読むと、隅っこにある論点が抜けてしまったり、そこを重要項目と気づかないことがあるからです。
でも、二度目に読むときには、判例をケースブックで見てみよう、とか、深く掘れる要素となります。
もっと早く買えばよかった
この本は、租税法の講義でも教科書として紹介されていました。また、所得税で租税論文を書いた先輩方も紹介されていました。
でも、
「法人税でもこんなのがあるのかな~」
「所得税で書くと決めていないしな~」
と購入を見送っていました。
もっと早い段階で買えばよかったです。
所得税のテーマと決めていない方も、早い段階であれば、
まずはこの本を読んで、
このシリーズの法人税『スタンダード法人税法』(弘文堂)を次に読んでからテーマを決めても遅くないと思います。
佐藤先生の紳士な言葉たち
判例の趣旨など間違いやすいところには、筆者からの呼びかけがあります。
そのほかにも、気持ちを汲んでくれる言葉が散りばめられています。
- 特にきをつけてください
- 抱いた疑問はそのまま持ち続けることにして・・・(´゚д゚`)
- ここで注目すべきことは・・・
- 改めて確認してほしい
- この判決の影響力の大きさを、改めて確認してほしい
などなど。
にゃーーーん。という気持ちになりながら、ついていきました。
おまけ~気になる設例に出てくる人物の名前
- ネムタ
- サトリ
- ウミエ
- エイト
- ライン
などなど。アユミからはじまって、何十人も(設例ごとに違う人物が)ネーミングがおもしろい。
・・・脱線いたしました。
よしまりろぐ
大学院の夏休み・・・
レポート作成が終わっていないので、きっとレポートを仕上げたら次の講義がはじまって、『休み』という感じはありません。
でも、レポートと並行して見なければいけない次の講義がないので、ゆったりしている感覚はあります( *´艸`)
また、ゼミの専攻を決めなければならない期限が迫っているため、日常の講義より、
『論文テーマをどうしようか』という焦りにさいなまれていました。
今日おすすめした『スタンダード所得税法』(弘文堂)は、少しテーマのイメージを近づけてくれました!
つづいて、『スタンダード法人税法』(弘文堂)も読みたいと思います。